森安直哉先生関連の物

あのトキワ荘で頑張ってこられた
森安先生が平成九年に出版
された本『鳥城物語』。
この本は「漫画家・森安なおや
を岡山に呼ぶ会」という同窓生
で発足した会がこの本を出版。
そして、森安先生にとって晩年
最後の本でもあった。

この本は、僕に森安先生を紹介
して下さった方を通して僕に送って
頂いた最初で最後の先生の遺作。
森安先生の凄い所は、全てにおい
て「スクリーントーン」を使用して
いない事。
全ての表現をペンと墨汁のみで
描き込まれ、見る者に哀愁を思わ
せる独特の作品でした。

紹介者の方は、僕と森安先生は
似ているとよく言われてましたが
絵や作風と言う物ではなく、姿勢
が森安先生とよく似ていると冗談
まじりに言っておられた事を今でも
よく覚えております。

この本を出されるくらいまでは手紙
や僕の生原稿を見て頂き『頑張れ!
あきらめるな!」という励ましのお手
紙を頂戴して、自分のまんがみちを
突き進んできました。
しかし、平成11年に64歳の若さで
亡くなった事を雑誌で知り、僕に先生
を紹介して下さった方も知らなかった
というのでお互いビックリして愕然と
しておりました。
もうあんな独創的な漫画を描かれる
先生はいないのかと思うと残念でたま
りません。

裏表紙には森安先生直筆のサインと先生の似顔絵。
そして「モ」の印。
僕にとって最後の先生のサイン
デス。

僕宛に送って下さった 森安先生直筆のイラストとサイン。1955年のトキワ荘時代の先生方をすべて
描いて当時の思いが凄く伝わってくる色紙です。『1955’トキワ荘』と書かれている様に、森安先生は
トキワ荘時代の事を大切にしておられた事がよく表現されてます。僕はこの色紙を見るたびに、トキワ荘
の住人であった先生がうらやましく思えました。僕は今まで一人きりで漫画を描いてきたので、こんなに
仲間がいた先生がうらやましくてならなかった。大変貧困の中漫画を描かれてきた仲間だからこそ団結
もあったのだと思いました。

一番最初に僕に送って下さった森安先生の素晴らしい色紙!この言葉にどれだけ励まされてきた事か!
挫けそうになったらいつもこの色紙を見ては『よし!頑張るぞ』とやる気が沸々と沸いておりました。

*注:本名が書かれているため隠してあります。

*注:本名が書かれているため名前の所を隠させてもらっております。

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